Tiger Uppercut!〜ある秋田人の咆哮

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中国見聞録 〜爽やかな風が吹く大連

実は生まれて初めて中国の地を踏んだのが香港だった。
しかし、単なるトランジットですぐにマカオに向かったので、
それは中国の経験としてはカウントされないだろう。
それから3年。
ついに私はこの黄海にグワっと突き下ろしている遼東半島の地を踏んだのだ。


(遼東半島の先っちょにある大連市)

この大連は現在、ものすごい経済躍進を続けている地域で、域内人口350万人。
GDP伸び率は15%(09年)と中国の平均8.7%を大きく上回り、
上海さえも上回る。
さらに一人あたりGDPは1万ドルを超え、すでに北京をこえているという。



まさに今、中国の経済成長を象徴するような都市だ。
上海が華東地域の外港的役割をしているんだとすれば、
ここ大連は天津などとともに華北、東北などのそれを果たしているんじゃないかと
思ったりするんだけどもどうなんだろう。

まあそれでもこのあたりは、
中国の歴史的視点から見るとやはり蛮地だろう。
漢の頃は楽浪郡や帯方郡とかいう植民地扱いだったし、
そもそも長城の外だった。
中華思想的な見方をすれば、
この地はそもそもそんたにアデさいでなかったのだ。

中国4千年の歴史というが、
ここが都市が形成されて脚光を浴びるのは始皇帝や関羽の時代ではなく、
なんと19世紀なのだ。
それも終わりの頃に、清朝のために砲台がおかれ、
都市としての形ができ、軍事的に脚光を浴びるように。
日清戦争後に日本が占領、
その後、三国干渉でロシア帝国が占領、
さらにその後の日露戦争によって再び日本へ。
しかし第2次世界大戦後にソ連へ、
そして現在は中華人民共和国が領有しているという
極東の国々の帝国主義的な食欲によって持ち主がコロコロと変遷してきてた。
歴史に登場してからはまだ日が浅いが、その後は現在の経済成長のように、
凄まじい勢いで性急に歴史を積み重ねていったのだ。

現在の都市の原型ができたのは、
日本や朝鮮を占領しようとしていた帝政ロシアが、
三国干渉によってムリヤリ租借してからだ。
そのために、この半島の先端である旅順市が要塞化され大艦隊がおかれ、
そこに兵員物資を補給する目的でロシアによって鉄道が敷かれた。
その際、世界の憧れであり、
特にロシアにおいては特別な街だったパリを模して都市が造られたという。


(ロシア人がパリをモデルにして造った中山広場)


日露戦争ではまさしく戦場になった。
その大要塞によって、多くの日本人の血が吸われることになるのだが、
そのおかげもありその後は日本がそれを租借することに。
そして日本から見ても大連は中国の中でも最も濃厚な関わりを持つ都市となり、
多くの日本人がここに来た。
そして多くの日本人の若者がここから前線へ送り込まれ、骨となった。

いくつかの戦争が終わり、帝国という名の肉食獣どもは死滅したが、
ここはそれらの死臭いまだ漂う都市なのだ。
事実、ロシア風の建物と日本が建てたという建造物が現在でも散在している。


(上野駅を模して造られたという大連駅舎)

この歴史事実を知らない人からみると、
単にレトロでステキな建物で感動するのかもしれないが、
上野駅などをコピーして造ったといわれる大連駅舎などを見ていると、
なんとも言えない感動がゾワッとおこってくる。
なぜならそれは、自分もその帝国の系譜である
日本という国で生まれた日本人であるからに他ならない。

かつての日本の死骸。
それが残っている。
日本ではなく中国において。
それはロシア人においても同じ感情なのだろう。
観光なのかビジネスなのか居住しているのか、
ロシア人も大連では非常に多く見かけることができた。

しかしそんな風にこの街をみてしまうのは、
所詮、私のような知ったかぶりでしみったれの田舎者だけなのかもしれない。
というのも今こうして、
歴史的個性を保ちながら懸命に今風に発展成長しているところをみると、
過去は完全に過去になっているんだなと思ってしまうのだ。
それくらいここは普通に都会なのだ。
いや大都会なのだ。
私のような日本という小さな国の辺境にある、
さらに小さな存在感の秋田というところから来た者からみれば、
輝くばかりの大都会なのだ。
多くの人々には当然のことなのだろうけども、
明るく堂々とここの人々は街を歩いている。




大連は爽やかな風が吹く街なのだ。
私はそんなことすらも、ここに来るまでわからなかった。







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